絵の練習を始めて 100 枚くらい描いたけど
※ このブログ記事は以下の続きだ:
絵を描くことを続けている
文化の日の振替休日なので、文化的なことに思いを巡らせていた。 僕はここ 2 年ほど余暇に絵を描いているが、絵も文化的なものの代表例のひとつだ。
僕は描いた絵を Photoshop から画像ファイルに書き出す時、適当なワードに通し番号をつけて保存する。 先日その通し番号が 100 に達して、 「100 か…」 と思った。
「100 点満点」「100 パーセント」、100 円ショップ、たまに SNS で見かける「100 日チャレンジ」、100 万ドルの夜景…
10 進法の社会に生きている僕たちは、100 という数字をとても区切りの良い、何か特別な数字に感じやすい。
絵を定期的に描こう、と決めて描き始めたのが 2022 年の 10 月下旬くらいだった記憶があるので、ちょうど 2 年くらい経った。 2 年で 100 枚なので、大体週 1 ペースで描いていたようだ。これは体感とも一致する。
以下が 1 年目に描いた絵:
そして以下が今年描いた絵だ:
「第二宇宙速度に達する」
僕はこういうのはすぐ三日坊主になるのだが、今回はちゃんと継続できている。 1 年目は「チャレンジ成功!」といった感覚だったが、 2 年やれると何というか完全に軌道に乗ったな、といった安定感が生まれる。 絵を描くことは僕の習慣的な趣味のひとつとして確立した。
絵はもともとゲーム開発のために絵心を高めたいという練習目的で始めたもので、 始めのうちは 「うおお、やるぞ!」 と自分を鼓舞してようやく描き始められる、といったカロリーの要るものだったけど、 今では 「絵でも描くか」 くらいのノリでスッと描き始められるようになった。この差は大きい。
世間一般にはこれを単に「習慣化」と言うのだろうけど、 僕はこれを 「絵の練習が第二宇宙速度に達した」 と表現したい。
第二宇宙速度とは物理の定数で 「地球の引力を振り切って宇宙空間へと飛び出すために必要な最小の速度」 のことだ。脱出速度とも呼ばれる。 この速度まで達すれば、重力を振り切って、ずっと飛んでいけるのだ。 絵の練習が軌道に乗り、習慣化され、あとはほうっておいても勝手にやり続けられるようになった状態の比喩としては、ちょうどよいのではないだろうか。
宇宙速度が仰々しすぎるなら、 「自転車を漕ぎ出して、転ばない速度まで加速しきれた」 という素朴な比喩でもいい。慣性の法則だ。 結局、何かをやりきれるかどうかは「必要な速度まで加速しきれたか」という部分が大事 なんだと思う。
で、絵は上達したのか? という観点と、今後の課題感
さて、もともと自分のゲーム開発に活かせるように練習目的で描いてた絵。 アマチュアが 100 枚も描いたら多少なり画力が上がってほしいものだが、絵は上達したのだろうか?
自分の感覚的なところで言えば (まあそもそも絵の良し悪しは定性的に判断するしかないものだけど)、 「2 年前と比べれば大分マシになった」という確かな実感 はある。 絵を描く筋力が少しだけついたと言うか、こういう構図とか色とか光の当て方のほうが見栄えよくなる気がする、 みたいなことを考える経験値が微妙に積み上がったようなそういう感覚。
では絵の練習を始めて 0 年目、1 年目、2 年目の同時期に描いた実際の絵を見比べてみよう:
う〜〜〜ん、言うほど変わってないかも…??
いやまあわかっていたのだけど、やっぱりと言うか、絵はそうやすやすと上達するものではない。 さすがに 10 年前とか 20 年前とか大昔と比べれば相当見られるものにはなっていると思うけど。
というか絵の上達って何だ…? 何が魅力的な絵の定義なんだ……??
ただ少なくとも、このまま描き続けていても根本的に描けるものは変わらないんだろうな、みたいな感覚は描いていて思う。 あと、ゲーム開発に使う絵の観点で言えば 「商用クオリティの絵」 のレベルに辿り着くのは、今のやり方では無理だろうなというか、 絶対に超えられない壁 みたいなものがあるな、というのも感じる。適当に描いているだけなのでそりゃそうだが。
ここから先は、デッサンしまくるとか基礎知識からちゃんと学ぶとか、 そういう根本的なところをきっちりやらないと明確な上達はないのだろうな、と感じているところ。
次の 1 年はそういうのを視野に入れて頑張ってみようかな…… また新たにギアを入れるエネルギーが必要になるけれど、そうやって次の「第二宇宙速度」を目指すのも悪くないかもしれない。
ひとまず習慣化できたことをよしとしよう
ということでここ 2 年の自分の絵の振り返りだった。 上達という意味では微妙だが、自分が 「ほっといても絵を描くようになった」 というところは明確な成果として評価したい。
絵を描くのは楽しい。
これからも気楽に趣味として、とりあえず絵を描くことを続けていきたい。