卓上スタンディングデスクを買ってよかった
自宅に卓上スタンディングデスクを導入したら、健康と集中力を手に入れることができた。
リモートワークと健康
コロナ禍で、リモートワークを導入する会社が増えたことと思う。 自分も幸いリモートでできるタイプの業種なので、仕事はほとんどフルリモートでやっている。 そうするとほぼ一日中、自宅の Mac の前に居ることになるわけだが、気になるのは 運動不足 になることだ。
電車通勤というのは、家・駅・会社の距離にもよるが何だかんだで数十分は歩くことになるものである。 都内に住んでいたら通勤の往復で 40 分以上は歩くという人も多いだろう。 この徒歩数十分という なんとなく人間が健康を保つのに最低限必要そうな運動量、 これを強制的に確保できるという効用が通勤という行程にはあった。 また、面倒でコストのかかる行程ではあるものの、通勤には仕事の ON / OFF を物理的に切り替えられるという側面もある。
リモートワークで通勤もせずに座りっぱなしでは健康に悪い。これは体感的にもよくわかることだ。 というか単純に座りながらデスクワークし続けるのは肩が凝って疲れるし、足腰が弱くなりそうな不安感も募る。 そこで自分はこれまで、通勤のない日は仕事終わりに外に出て 40 分くらい街を散歩する、ということを習慣にしていた。 リモートワークで通勤のぶんの時間は浮いたのだが、健康のために結局その時間を歩くことに充てていたのだ。 散歩自体は好きなので良いのだが、なんだかちょっともったいない気もしていた。
前から欲しかったスタンディングデスク
では立ったまま作業ができる スタンディングデスク を買えばよいのではという話になるが、 実際自分は以前からずっと、自宅のデスクを昇降式のものに変えたいなと思っていた。
が、デスクを変えるとなると今のデスクを処分しなければならないのかとか、 高そうな買い物だから慎重に選ぶ必要がありそうだなどと考えてしまい、億劫になって考えるのをやめてしまっていた。 考えるのをやめて、新卒の頃に IKEA で買った (微妙に天板が高くて自分の体に合っていなさそうな) デスクを漫然と使い続けていた。
そうして何年もの年月が過ぎてしまったのだが、コロナでまだ当面リモートワークが続きそうという状況下に加え、 ちょうど会社のチャットで「昇降式のデスクいいよね」みたいな話題が出たことも重なり、 デスク環境を改善するなら今しかない、と思い立つに至った。 同僚や友人の意見を仰ぎつつ、僕はネットでスタンディングデスクの物色を始めた。
卓上タイプを購入
よくよく調べると机自体を取り替えなくても、 机の上に置いて使える卓上タイプでも結構良さそうなものがあることに気づいた。 これなら机を処分しなくて済むし、安上がりで良い。
自分は耐荷重やサイズ感など吟味した上で、値段的にも手頃な FITUEYES の SD308001WB というモデルに決めた:
FITUEYES
FITUEYES スタンディングデスク 高さ調整可 昇降式多機能畳 オフィスワークテーブル 折りたたみ無段階座位立位両用 机上デスク ラップデスク パソコン/モニター台 SD308001WBちなみにすでに自宅で昇降式デスクを使っている友人からは、 FlexiSpot というブランドを紹介された。 こちらにも卓上タイプがあって、品質も良さそうな雰囲気である:
家に届いたときの出で立ちはこんな感じ:
簡単な組み立て作業だけで、そのまま机の上に置いて使えた。
使用イメージ
実際にセットアップした様子がこちら。
まあまあゴッツい見た目ではあるが、27 インチの iMac を載せてゆとりのあるサイズ感。 右側にレバーがあって、ガス式で昇降させられる。 (自分はこれくらいの高さで使っているけど、もっと高くもできる)
手前のキーボード台も、トラックパッド、Apple キーボード、マウスを置いてちょうどよい幅。
このモデルはディスプレイの前に スマフォを立てかけられる溝 が付いているのが便利で、これが買う決め手になった。 (写真では iPod touch と 10.5 インチ iPad を置いている)
仕事柄、スマフォやタブレットを何台も使って動作確認などすることがあるので、 スマフォ台などを使わずとも端末を置ける場所があるのは地味にありがたい。
足元にはマットや、クッション性のあるスリッパを配備。
フローリングに素足で立つのはすぐ足裏が痛くなって明らかに体に良くなさそうなので、 剣道の鍛錬でもしているのでない限りはおすすめできない。
実際に使ってみて
さて、このスタンディングデスクを使い始めたのは 7 月の上旬なので、 すでに 1 ヶ月ほどスタンディングデスクでの生活を続けていることになる。
日々の仕事や趣味の開発を全てこのデスクで行っていて、なんならこのブログ記事も立った状態で書いている。 とは言っても普通に足が疲れたらデスクを下げて、座り状態に切り替えて作業をする。 立ち作業と座り作業を交互に、数時間ごとに切り替えて使うスタイルだ。
スタンディングデスクには健康面や能率の面で賛否もあるようだが、 自分としては 圧倒的に買ってよかった という結論に達している。 より健康的になり、仕事をするときの集中力も高まったように感じる。
もっと早くここに辿り着くべきだった とさえ思う。 逆に言えば、自分の理想の作業環境がようやく完成したなという感じだ。
健康面
- 肩こりに悩んでいたが、かなり軽減された
- 立っている時はフラフラ動いたりして体勢を変えやすいので、負荷が分散するのも良い
- 高さを無段階で調整できるのが非常に良い。 デスクワークにおける肩や首の疲れは、1 cm 単位の高さ調整で結構変わってくる気がする
- 昇降デスクの購入を検討している人には、ぜひ無段階で高さ調整できるものをおすすめしたい。
- 健康面では立つのが良いか座るのが良いかという議論があるが、
自分としては 「立ったり座ったりするのが一番良い」 という結論
- 特定の箇所に長時間負荷が集中しないことが大事なんだと思う
- 足の疲れは、初日はさすがに疲れやすかったが使い続けるほど気にならなくなり、長く立っていられるようになった
- というか今までが座りすぎで足腰への負荷が少なすぎたのだな… と実感
集中力 / 作業能率
- これはやはり立っている時の方が集中力が持続しやすい
- 考え事をする時も、自分はもともと立ってフラフラしながらの方が集中できるタイプであった。 プログラミングやゲーム開発というのはもっぱら考え事をするものなので、むしろ立っている方が都合が良かった
- 昼食後は眠気が来やすいが、立ちスタイルでやれば眠くならない
- 仕事を開始する時も、 「椅子に座る」という行程が省かれる ことが地味に快適
- デスクの目の前に来て、そのままスッと仕事を再開できる
- RPG のバトルで言うとシーン遷移していたものが、シームレスバトルになったような感覚
- 逆に、集中できすぎてしまう という問題はあるかもしれない
- 深夜の趣味開発のプログラムを立った状態で書いていると、 気づいたら深い時間になっていて夜ふかししすぎてしまう、ということが起こるようになった
精神面
- これも当然っちゃ当然だが、立っている方がアクティブになれる
- 何かに着手するときの億劫さが減って良い
- これまで、たまに 「なんとなくダルい」 みたいな疲れを感じることがあったが、それが減ったようだ
- 立ち作業の疲れは健全な疲れという感じがして、寝たり風呂に入れば回復できるタイプの疲れなので後を引かない
- 立ちスタイルで仕事を終えると、仕事が終わった後に座ったり寝転がったりした時の 「仕事終わったわ〜」感がすごい
- リモートワークは仕事の ON / OFF が曖昧になりやすい問題があるが、 物理的な切り替えを再現できるのは気持ちの切り替え的に意外と良いものだ
- あと立ち作業をした後だと、寝転がったりしたときの 罪悪感が少ない
- 日々散歩していたのも 「足腰使わなすぎて衰えそう」 みたいな不安感からだったので、 その不安が自動的に解消されるのも精神衛生上良い
まとめ
なんか散々 「昇降式のスタンディングデスク最高〜」 的なことを書いてしまって少し胡散臭い感じになったが、 まあなんか 人間って座りっぱなしで生活する生き物じゃないんだな… みたいなことを実感した今日このごろであった。
おまけ
自分はたまに DTM をやるのだが、MIDI キーボードの置き場を探したところ、 卓上デスクの下にちょうど収まっていい感じだった:
いい感じだったが、なんか ラスボス最終形態 みたいなおごそかな出で立ちになってしまった…