2019 年の振り返り

2019-12-30

普通の振り返り

この記事を書くにあたって、最初は 「2019 年間の振り返り」 というタイトルにして紀元前後から現代に至るまでの歴史を振り返るというネタにしようかなどと目論んだけど、 そんなに人類史には詳しくなかったので普通にありきたりで個人的な 1 年間の振り返りをしてみようと思う。

サイト更新の再開

2019 年はこのサイトを作ったということが個人的に意味のある進捗だった。 学生の頃から個人サイトなるものを趣味で作って公開していたが、 ここ数年は仕事ばかりでめっきりそういうことをやらなくなってしまっていた。

2018 年の夏頃に一念発起し、惰性で動かし続けていた昔のレンタルサーバとコンテンツを捨て、サイトをゼロベースで作り直すことにした。 静的なジェネレータの選別から始めてデザイン、CSS もイチから組み直した。

かつて僕は、中学生の時に作った 「俺式」 という 中学生らしいタイトル のサイトをほそぼそと更新し続けていて、 大人になってからも 「黒歴史も含めて今の俺があるんだ」 みたいな気持ちでホストし続けて残していたのだけど、 流石に 30 代になったのでもう時効だろう と思って潔く全てをリセットすることにした。 (古いサーバの管理が面倒になったというのも大きい)

僕のサイトの変遷(黒歴史を含む)

僕のサイトの変遷(黒歴史を含む)

タイトルも Alto-tascal というものに変えた。 あまり冴えたタイトルではないと思っているが、検索性だったり、 コードを書く時のネームスペース向けにユニークな横文字にすることだったりと、大人なので機能性を考えて名付けた。

1 年くらい更新していたら、自分としてもちょっとずつ馴染んできた。

サイトのページビュー

1 年間のページビューの遷移は以下のような感じ:

仕事の案件がひとつ落ち着いた 4 月くらいからちゃんと更新するようになって、 まあ更新すればちょっとは見てもらえるようになった、というのがわかる。

11 月末にハネているのは、以下の記事がアクセスされたため:

この技術記事は自分自身にも必要だった内容で、世間の同業者にも需要あるだろうなと思って丁寧めにまとめたものだが、 思っていたよりも反響があったので良かった。

個人サイトなのであまりこういう数字にはとらわれずに自分が書きたいことを書くようにしようとは心がけているが、 どういうネタがウケるかという指標としては参考になる。

仕事と実家の家族

仕事や家のことというのは人生の大きな関心ごとであるが、2019 年はなんだか色々あって心労の多い年だった。
一時期は頭がすっきりしない事が続き、なんかこういう本を読んでみたり、

ひどい時には 暗い部屋で YouTube 動画のチベットの鐘の音を 2 時間聴き続ける という夜もあった。
今思えば相当精神が参っていた と言える。

今は諸々落ち着いて僕の精神も安定し、また来年も頑張るぞという前向きな気持ちになれているので良い状態だ。
今になって実感するが、元気じゃない時は、自分が元気じゃないこと自体に気づきにくくなるものだ。

実家が吹っ飛んで僕も吹っ切れた

以下の記事にも書いたけど、今年は 9 月に大きな台風があって、千葉にあった実家の家屋が住めなくなるレベルでやられてしまった。 記事はストーリー仕立てで書いたけど、家が壊れたのは実話だ:

心労があったところに実家の家まで失ったのだが、 逆にこのショックが気持ちを切り替えるきっかけになった。 この時期に友人知人に話を聞いてもらったり、自問自答を繰り返したりして、 何か自分の中でカチッとスイッチが切り替わったような、吹っ切れた感覚があった。 明確に 「ああ、今のままでは駄目だ」「もっと(能力的・経済的に)強い人間にならねば駄目だ」 という意志が芽生えたのだ。

悪いイベントを活力に変えられたのは良いことだ。 ストレスや渇望感はうまく扱えばモチベーションに変換できると言うが、ようやくそれができたということだろう。

なんとなく、僕の人生においてここがひとつの転換点になる気がしている。 そういう意味で 2019 年 9 月の台風を、僕は忘れることはないだろう。

個人開発の再開

自分はゲーム開発を行うエンジニアであるが、特化型のエキスパートでもマネージャータイプでもなく、 「小さいチームに 1 人いると便利な器用貧乏タイプ」 というのが自己評価だ。 そういう自分が「能力的・経済的にもっと強い人間になる」ためには、 「本業も頑張りつつプライベートでも手を動かしてモノを作る」 という二刀流が最適解だと思っている。

言うは易しで、実行に移すにはやる気と体力が求められるが、 最近はちゃんと個人の創作活動に時間を使うことができるようになってきた。

このサイトの更新履歴がその表れだ。まあ大した内容ではないが、 昔はこういうアウトプット自体できていなかったので、それを思えば一歩前進である。

ここ数ヶ月は、数年ぶりに 曲を作る ということもやれた。 音楽はアマチュアなので、曲を作るのは個人的にかなりまとまったモチベーションが無いとできないことなのだ。 それができるようになってきたのは良い傾向と言える。

ゲームをつくろう

自分のゴールは常に、新しいゲームを作ってそれをリリースすることだ。 もう何年も個人ではそれができていない。だからもう一度それをやろうと思う。

ゲームに必要な要素は 絵、音、プログラム、ゲームデザイン、レベルデザイン、ストーリー と多岐に渡るので、退屈している暇はない。 誰に気を遣うこともない個人開発なので、絵も音も含めて自分でやれるだけやってみようと思う。

絵も素人ゆえにかなり苦手意識があるのだが、とは言え描かないと上達はしないので最近頑張って練習している。 iPad Pro + Apple Pencil の使い勝手が良くてとても楽しい。 キャラクターが出てきて喋るような(よくある)ゲームはみんな大好きだが個人でちゃんと作ったことはないので、 そういうゲームを作れるようになっておきたい。

多くのゲーム開発が (商用でも個人開発でも) 行き詰まったり頓挫してしまうのは、 それが十分に複雑で、時間のかかるものだからだ。 ゲームを完成させるには、一歩ずつ積み重ねていくしかない。 オリジナルなものを作るなら、進んでいた道が途中で間違いだったと気づいてやり直しになる場合もある。

労力に対して成果は割に合わないのかもしれないが、僕はそれをやろう。
それが、僕のやりたいことだからだ。最近になってやっとそれが思い出せた。

良いお年を

ということで、引き続きゲームを作るための何やかやを器用貧乏にやっていきたい所存。
2020 年もよろしくお願いします。