Think clearly [読書ノート]
2019-09-30
どのような本か
- よい人生を送るための思考法・考え方を集めた本
- 各思考法は 5 分程度で読める文量にまとまっており、全 52 編
- 考え方の由来は心理学、ストア派と呼ばれる哲学、投資家の思考法から来ている
- ドイツで 25 万部突破のベストセラー
手にとったきっかけ
- 近所の本屋を歩いていて目にとまり、パラパラとめくってみた
- ちょうど仕事や家庭のことについて悩んでいる時期だったこともあり、今の自分が読むのに適した内容だと感じた
- また、著者の前作 「なぜ、間違えたのか?」 も過去に読んで面白かった記憶があったので、内容が期待できた
印象に残った文節
- 「感情」は、飛んで来ては去っていく鳥のようなもの
(波があるものなので、自分の感情と都度真面目に向き合う必要はないということ)
- 人生の困難は「解決する」より「避ける」ほうが早い
(解決するのはドラマティックだが、本当に評価されるべきは問題を未然に防いでいる人)
- スタージョンの法則
- 世の中のものはそれがどんなジャンルでも、90 %はがらくたにすぎないという法則
- それがわかっていると気楽に構えられる
なるほど、と思ったところ
- 溢れる情報は、逆に我々から注意や時間を奪っているということ
- 時間の貴重さはよくわかっていたが、 「注意」も人の重要なリソースである というのはあまり考えていなかった
- 「偉人」「歴史をつくった人物」などいない
- 歴史上の重要人物も、時代の流れの中の登場人物の一人にすぎない
- 発明者がいなかったとしても、別の誰かが発明していただろう
- 会社の CEO なども同様
- 業績は ボートの漕ぎ方 より、 ボート自体の機能 で決まることが大きい
感想 / まとめ
- 目次だけを見るとよくある自己啓発本にも見えるが、その内容は 合理的で実践的な思考ツール集、 といったものである
- 情報過多の世界で生きる悩み多き現代人にこそ有用な考え方・ものごとの捉え方が一冊に詰まっている
- 文章も軽妙で、具体例やたとえ話が交えられており、とても読みやすい
- 自分は悩み多き時期にこの本を読んだが、思考がクリアになっていくのを感じ、読んで良かったと思えた
- 理性的に、心の平静を保ちたい と思っている人には特におすすめしたい本だ