ゲームメカニクスの引き出し

このページは

世の中にあるゲームのメカニクス(ゲーム性、ルールの構造、ギミック)を洗い出し、整理したもの。 新しいゲームをつくる時に見返すための資料。

参考リンク

アナログゲームのジャンル / スキーム

代表的なジャンル

名前 概要 作品例
アブストラクト 抽象化された駒を扱うようなゲーム。 狭義ではオセロやチェスなどの完全情報ゲームのことを指す オセロ / チェス / 将棋 / 囲碁 / コリドール / ブロックス
トリックテイキング 1 ラウンド(トリック)にカードを出し合い、一番強いカードを出した人がカードをひきとる(テイキング)ようなゲーム ウィザード / スカルキング
陣取り コマやタイルを置いたり、動かしてくっつけたりして領地の拡大を目指すゲーム Ticket to Ride / ローゼンケーニッヒ / カルカソンヌ / ブロックス
ワーカープレイスメント 労働者たちに仕事を割り振って収入を得るタイプのゲーム アグリコラ / プエルトリコ / ストーンエイジ
拡大再生産 資源を投資して生産力を上げ、さらに大きい資源を得る成長ゲー アグリコラ / プエルトリコ / 宝石のきらめき
デッキ構築 TCG におけるデッキを作る部分をメインのゲームにしたもの。ドミニオンが有名。 ドミニオン / アセンション
ドラフト カードセットの中から順番に 1 枚ずつピックしていくメカニクスがメインのゲーム TCG のドラフト / 世界の七不思議 / ひつじとどろぼう
交渉 他プレイヤーと交渉してリソースをやりとりすることがメインのゲーム カタン / モノポリー / ボーナンザ
競り 競りで商品を獲得することがメインのゲーム モダンアート / メディチ / ラー
バースト
(チキンレース)
欲張り過ぎると失敗するのでどこで退くかを見極めるゲーム ブラックジャック / インカの黄金 / ダンジョンオブマンダム
バッティング 相手とかぶると損しちゃうのでその辺の心理を読み合うゲーム ニムト / ハゲタカのえじき
ブラフ系 ウソをついてうまいことやったり、それを見抜いてダウトしたりするゲーム ブラフ / ごきぶりポーカー
正体隠匿 正体を隠し、相手の正体を探り合うことが重要なゲーム 人狼 / おじゃま者 / ブラッドバウンド / レジスタンス / クー
発想系 / 大喜利 / 伝言ゲーム ゲームの中の情報ではなく個人の発想力が求められるゲーム Dixit / たほいや / ワードバスケット / キャット&チョコレート / テレストレーション

その他のジャンル:

  • ロールプレイ / ストーリーテリング / すごろく / 賭け / バランスゲーム / 物理的なアクション

プレイ人数 / チーム構成による分類

名前 概要 作品例
1 人用(ソリティア) 1 人だけでクリアを目指すゲーム トランプのソリティア / シェフィ
1 対 1 2 人専用の対戦ゲーム 将棋 / バトルライン
複数人対戦 全員が敵同士で、互いに 1 抜けや順位を競う形式 (多くのボードゲーム)
チーム戦 2 つ以上の陣営に分かれて戦う形式 コードネーム / 人狼
1 対多(非対称型) チーム戦の中でも、「犯人と警察たち」「魔王と勇者たち」など人数・役割に偏りを持たせたもの スコットランドヤード
協力型 プレイヤーごとに役割を持って、みんなで「ゲーム自体」に勝つのを目指す パンデミック / 禁断の島 / キャメロットを覆う影

勝利条件 / 小目標の種類

  • より多くの勝利点を得る
  • 早抜け(カードを先に使い切る、ゴールに到着するなど)
  • 陣取り
    • エリアマジョリティ (最もコマを多く置いているものが支配権を得る)
    • 点と点をつなぐ
    • 囲い込み
  • セットコレクション (決められた役を作る。麻雀やポーカーの類)
  • 隠されている情報を言い当てる
  • 他のプレイヤーを全員脱落させる

繰り返し遊ぶ際のバリエーションの持たせ方(リプレイ性)

  • 遊ぶたびに使うカード(能力、役割、商品)の組み合わせを変えられる
  • ステージそのものを構築する(カルカソンヌ系)
  • 会話主体のゲームにする(人狼)

アナログゲームのメカニクス

相互作用の種類

  • プレイヤー同士で手札を交換
  • 他のプレイヤーの手札をこっそり見る
  • 他のプレイヤーの行動を制限する
  • 共有の場にある有限のリソースを獲得する
  • 他のプレイヤーの非公開情報を推理する
    • それを惑わせるようなブラフをかける
  • 投票による意思決定
  • 相場・トレンドの変更
  • 交渉 / 競り

ジレンマ / トレードオフのパターン

  • 前提として、最適解が存在してはならない
    • (少なくとも人間にわからないレベルであればよい)
  • ハイリスク・ハイリターン
  • A をとると B がとれない
  • 3 すくみ
  • リソースマネジメント
    • 一点張りだと 2 種類以上確保したプレイヤーに負ける
    • まんべんなく取得しても勝てない
  • バースト (欲張り過ぎると失敗)
  • バッティング
    • 同じ考えの人がいると失敗
    • プレイヤーの中で一番 xxx だと失敗
  • これをやりたいけど、そうすると他のプレイヤーが有利になっちゃう

アドバンテージの種類

  • より多くのリソースを得る(手札、金、資源、ライフなど)
    • その結果、行動の選択肢が増える
    • その結果、行動回数が増える
  • より多くの情報を得る
  • より多くのポテンシャルを得る
    • ランダム要素に対して、成功する確率を上げる
  • 相手を妨害する / 相手の妨害をブロックする
  • 他プレイヤーに対して、より多くの情報を隠せる

【参考】MTG におけるアドの種類

「手番」のパターン

  • ターン制
    • スタートプレイヤー が移り変わるタイプのターン制
    • 1 周したら 2 週目は逆順でプレイ
    • 選択や手札によってそのターンの行動順が変わる
  • 早い者勝ちで行動
  • ターン制の手番を変えるのは、多くの場合公平性を期すためである
  • (多くのゲームでは先手番をとるプレイヤーが有利になる)

「ランダム性」の生成方法

  • ダイスロール(独立性のある試行)
    • ダイスを n 個投げる(出る目の確率が正規分布に近づく)
  • 抽選箱方式
    • カードの山札
    • 袋の中から取り出す

「カード」を使ったギミックやルール

  • 山札(ランダム要素)
  • ドラフト
  • デッキ構築
  • 手札
    • 行動の選択肢
    • 非公開情報
    • 次の手番まで作戦を練られる
  • 伏せる(内容を隠す)
  • 横向きにする(2 値の状態をとる)
  • 複数枚のカードを重ねる

コスト / 制約の種類

  • コストは高いけど強力
  • フードサプライ (運用コスト。毎ターン支払う系)
  • n 回までできる
  • 特定の条件下でのみ使える
    • 特定の期間だけ使える
    • 特定の組み合わせの時だけ使える
    • 特定の座標にあるときに使える
  • 使ったら n ターンのクールダウンが必要
  • A をやると B ができなくなる

獲得 / 購入のパターン

  • お金で購入、資源と交換
  • 他プレイヤーとの交渉
  • 競り
    • つり上げ型(フリーオークション)
    • 一斉入札
    • 1 人 1 回ずつ入札
    • 指値で入札
    • ダッチオークション(時間とともに価値が下がる。早い者勝ち)
  • A さんが分割して、A さんが最後にとる(平等性を保つ)
  • 賭け

その他のギミック(未分類)

  • コマの移動(マス目、エリア移動)
  • タイルの配置
  • 世代交代

ビデオゲームのメカニクス

  • 基本的にアナログゲームのメカニクスはビデオゲームにも流用できる
    • ただしアナログゲームの多くが多人数用のゲームであるのに対し、 ビデオゲームは 1 人用のゲームが多いことには注意

アナログゲームとの差分

  • 基本的にやれることは増える
    • 手作業による操作や親プレイヤーなどの役割をソフトウェアで自動化できるため、 実現性に関して言えば基本的にビデオゲームはアナログゲームの上位互換である
    • 当然、視覚的なサポートや音響が使えるのも大きい
  • アナログでやると難しくなるところを、ソフトウェアで自動化できる
    • 複雑な計算を人間の代わりにコンピュータが行える
    • 計算結果や現在値を表示できる
    • 途中状態を保持するようなゲームが作りやすい
      • (例えば HearthStone のミニオンの体力の管理を、アナログでやるのはしんどい)
  • 「親」が必要になるようなゲームで、システムが親の肩代わりをできる
    • プレイヤーへの非公開情報を自動生成できる
      • (例えば自動生成のダンジョンをアナログで作るには「親」が必要)

シングルプレイヤーゲームの優位性

  • 1 人で遊ぶゲームの場合は、対人ゲームにおけるジレンマを壊して「サービス」することもできる
    • 例えば RPG で Lv. を上げまくれば無双できる / 全てのスキルを獲得できる、など。
    • (対人ゲームでこれをやると時間を費やした人に勝てないゲームになってしまい、面白くない)

代表的なジャンル

  • アクション
    • アクションアドベンチャー(アクションRPG)
    • プラットフォーマー(マリオ系・ステージ攻略型)
    • ステルス
    • 格闘
    • ベルトスクロール(ファイナルファイト系)
  • シューター
    • FPS
    • TPS
    • 日本のシューティング(インベーダー系や弾幕もの。英語では shmup と呼ばれる)
  • RPG
    • JRPG
    • MMORPG
    • ハック&スラッシュ
  • アドベンチャー
    • グラフィックアドベンチャー(脱出ゲームなど)
    • ミステリー
    • サバイバル
    • ホラー
  • シミュレーション
    • リソースマネジメント(SimCity など)
    • ライフシミュレーション
      • ファーム系
    • 恋愛シミュレーション
    • ペットシミュレーション
  • ストラテジー
    • ターンベース
    • SRPG(ファイアーエムブレム系)
    • RTS
    • タワーディフェンス
  • パズル
    • ステージクリア型(倉庫番系)
    • 落ちもの
  • 音楽・リズム
  • レース・フライト
  • パーティ
  • スポーツ
  • アダルトゲーム

※ アクションパズルなど、実際には複数のジャンルが組み合わさったものも多い

カメラ / ゲームビューの種類

  • 固定カメラ / スクロールカメラ
  • 2D
    • サイドビュー / トップビュー / クォータービュー
  • 3D
    • 一人称視点
    • 三人称視点
    • まさかの二人称視点(サイレンの視界ジャック)